幻想ポロネーズも非常に構築的な演奏で、ピアニズムとしては申し分ないのですが、 インテンポでどんどん弾きすすめていくので、ちょっと健康的すぎなのです。 変イ長調が基本になっていますが、展開しながらどんどん転調しますので主調は常に曖昧です。 この人もポロネーズのリズムの扱いに独特な弾力と 推進力があります。
よく言えば自由度が高いのですが、ポロネーズのリズムが感じられない曲も多く、いくらなんでも好き勝手にやりすぎだと思いま す。
13中間部トリオは、変イ長調で始まり、 静謐でひたすら優美です。 まずポロネーズって何か分かりますか? ポロネーズは3拍子で、フランスで流行した舞曲です。
5一方、この作品は初期の作品でありながら、正式な作品番号が付いていることからも分かるように、 ショパンが自らが出版と意図して公開した記念すべき最初のポロネーズということになります。
17ショパンのポロネーズは密集した和音を連打する場面が多くいため、ピアノの響 きのコントロールが難しく、音色が濁ってしまうことも多いのですが、彼女の演奏は響きがとてもクリアです。 構成はやはり複合三部形式です。 しかし勝手な決め付けは独りよがりな演奏を招くような気がします。
18Bは短い副で、にが変わるため、Aとの強いが生み出される。 僕自身のこの曲に対する思い、エピソードについて詳しく知りたい方は下記をご覧になって下さい。
155小節目からは16分音符が1小節間に12のタイミングで来ますのでわかりやすいとも思いますが、1-4小節間は下手をすると何拍子であるかさえも、演奏によっては分からなくなります。 最後は主題に戻りますが、なんと! 盛り上がりを見せることなく(コーダ無し)普通に終わってしまいます。
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