目的のない行為、進歩のない努力、どこにも辿りつかない歩行、素晴らしいとは思わんかね。 仕事も 優秀なコンピューター技師で報酬も良い。
41984年の八月だった。 世の中のいろんな争い、競争、マウンティングに疲れて、何も争いのない世界に生きたい・・・と思うこと、実際にその世界に足を進めること、それは自分にとっての出来事に治まらず、周りの人間も巻き込むことになる。 それは哀しみや孤独感を超えた、私自身の存在を根底から揺り動かすような深く大きいうねりだった。
3シナリオライターのは本作から「人生観が変わるほどの衝撃を受けた」と公言している。 彼にはエレベーターが動いているのか、止まっているのか、上っているのか、下りているのかわからない。
13僕が記憶を取り戻すことによって、彼女は心を取り戻し、僕の記憶の中で彼女は生き続けます。 そして不運は続きます。
6一応ネタバレ注意でもあります。 〔世界の終り〕は抽象的なお伽噺のような、〔ハードボイルド・ワンダーランド〕はSF冒険活劇のような印象です。
16小説の最後の部分について補足します。 わたしの大脳にある細工を施して、わたしの意識の構造を、表層の意識、その下部構造としての深層意識、そしてこの二つのほかに第三の意識のあり方を加えた三層の構造にしてしまう。
7彼女は現実世界の誰かにに対応しているのかそうではないのかというのは、この物語を男性と女性の物語として分析するときに重要な問いになってくると思います。 「影」がもどってくるには主人公の意識が一度無くなる必要があったのかもしれませんし、なにしろ主人公は睡眠不足で疲れていたので眠くなってもおかしくないと思うのです(笑)。 想像の世界とは決別する事が正解なのか。
17人が心を持たず、苦しみも死もなければ喜びもない街。