いくつか 匂 ( にお )いを 確 ( かく ) 認 ( にん )させてもらったら 香 ( こう ) 水 ( すい )のように香りの強いものから、 無 ( む ) 臭 ( しゆう )のものまで 幅 ( はば ) 広 ( ひろ )い。 うそ、顔にソースでもついているのだろうか? 慌てて兄を見ると、むしろ兄の口にソースがついていた。 私はマグカップに角砂糖二つとミルクをたっぷりと入れた。
8「貴女もちゃんと夜会に出て素敵な旦那様を見つけなくちゃ! そうね~~おすすめな殿方は……」 「アルティナに似合いそうなドレスを見つけたのよ! どう? パステルピンクにフリルたっぷりのドレス! 今、流行っているのよ!」 姉二人は口を開けば殿方とドレスのことばかり。 そんな華やかな兄妹に対し末っ子の私はというと、常に図書館に入り浸りの本の虫で、社交界に出ることよりも知識を頭に詰め込みたい変わり者だ。 シジャルが「力の強い魔物と対峙した時のよう」 と密かに思ってるのがめちゃ面白い。
18料理長へのプレゼントは無臭 一 ( いつ ) 択 ( たく )である。 同じシーンで、アルティナが感じていたこと、ヒーローのシジャルが感じていたことなど、視点を変えることで楽しく読むことができます。
18自分がモテたことないし全然分からない世界ですね…ただ僻んでるだけかもしれませんね…また、これでヒーローが女慣れしてて積極的なら話はすぐに終わってしまいますからね。