他 の女の方 に送ろうとする手紙を見ると、もうこちら の私の所にあなたが来るの は途絶えてしまうのでしょうか。 と、文句の一つも言いたくなる気持ちも分からなくもありません。
18本当に軽い。 と、例よりはひき繕ひて書きて、移ろひたる菊に挿したり。 けっっっこうな性格をした男性であり、 色々 あんまり褒められない エピソード満載な人なんですが、魑魅魍魎が跋扈する平安時代の宮中を牛耳ろうって人が、たった一人の妻を大事にし、その子どもだけを愛する……なんて品行方正な人物だったら、藤原家はこんなに繁栄しなかったでしょう。
気色(けしき)=名詞、様子、状態。 現代語訳 などと(暗い気持ちに)思っていると、はたして、10月の末ごろに、(結婚の証である)三晩連続で自分のところに兼家がお見えにならない時があった。 〈訳〉 返事は、「夜が明けるまで待とうと試みたけれど、急用の召使の者が、来合わせたので。
5饗応する 過ぐし=サ行四段動詞「過ぐす」の連用形 て=強意の助動詞「つ」の未然形、接続は連用形。 なむ=強調の係助詞。
18そして、今後の行動の改善ですが……兼家さんの行動が変わるとは、とても思えない返事です。 他に送ろうとする手紙を見れば、こちらには、途絶えようちしているうのでしょうか。 その夜源しの中 P0143 將・正三位し給。
16」などと事情を話す。
(兼家の)返事は 「夜が明けるまで待とうとしたけれど、 急な召使いが来てしまったので。 ・げにやげに - 「げに」の意味は、「実に」「本当に」。 ためし、先例。
17などと思ううちに、しばらくして、案の定、十月の末ごろに、三晩続けて姿を見せない時があった。 現代語訳 これ=筆者の家から夕方に、兼家が(急に思い出したように)「そういえば、今日は宮中に外すことのできない用事があったんだ」といって、私の家から出ていったので、 私=筆者は変に思って、召使いの者をやって、兼家の後をつけさせて、(兼家の行き先を)見させると、 (その召使は)「町の小路にあるこれこれの場所におとまりになりました」 といって帰ってきた。 納得する ア行下二段活用は「得(う)」「心得」だけでしたね。
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