普段はとなじみが薄い99パーセントの人たちに直接音楽の素晴らしさを伝え続けてくださったことが、札響が我が街のオーケストラとして愛されている今につながっているのでは?カの音楽院では、学習の一環としてカルテットを組みさながらに街に出て演奏活動をされていたそうで、それが原点だとおっしゃる大平さん。
7昨年は2枚のCDをリリースし、病院や福祉施設での演奏にも力を入れるなど、様々なシーンで音楽を提供されています。 これからの活動についても、ゆっくりと考えながら、できることを一つずつやっていきたいと話してくださいました。
16その演奏を聴いた人達もきっと、大平さんが奏でる音楽とともにその時のことをはっきり記憶するのだと私は思います。 私にできる小さなことを一つ一つ 確実に形にしていきたい。 病院で診断した結果、大平さんは 全身の筋肉が徐々に衰えていく難病、 「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」 でした。
10大平さんが40代最後の冬に娘さんお2人と沖縄の海に行き、何気なく「100歳までヴァイオリンを弾くからね!」と宣言されたのだそう。
そうですよね、その音楽を聴けば弾く人のお人柄がうかがえるのではないかと私も思います。 - でも、演奏会の後の余韻というのはとても素晴らしいものですし、昨年はCDを 2枚もリリースされて、しっかり「残っている」と思います。
13音も、消えていくからいいのかも」と思い直したとき、ラジオから聞こえてきたヴァイオリンの音色に涙があふれ「やっぱり私はやめられない。 - やはり、バイオリンは幼少の頃に始められたのでしょうか? 生まれは仙台なのですが、4歳の時にお隣のお姉ちゃんがバイオリンを弾いているのを聞いて、庭に忍び込んで「私もやりたい」と云ったのがきっかけです。
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他人に甘えることなく、自分だけの道を見つけることができたとき、私は本当に幸せな満足感を味わうことができるのだと思います。