2001年『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、これが翌年単行本デビュー作となる。 「キノベス!2019」は、過去1年間に出版された新刊(文庫化タイトル除く)を対象に、紀伊國屋書店スタッフが「自分で読んでみて本当に面白い、ぜひ読んでほしい本を選び、お客様におすすめしよう」という企画。 職を探さなければいけない、と考えながら過ごしていたある日、聖輔はたまたま入った商店街の中の惣菜屋で、自分が買おうとしていた50円のコロッケの最後のひとつを、見知らぬお婆さんに譲ります。
8優子は、優子なりに 親たちからの 贈り物を受け止めていきます。
本当の親とはどういうものなのか、考えさせらる小説でした。 泉ヶ原は二人の結婚を喜び、優子と一緒に暮らしていた時には見せなかった顔を見せてくれます。
18身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作! もしも、あなたがAさんと いう人とと知り合って、 Aさんと友人あるいは恋人 という関係を 深めていく途中で、 Aさんには母親が2人、 父親が4人居るという事を 知ったら、 どう思いますか? 恐ろしいのは、 あなたとAさんが 談笑していて、 ふいにその事をAさんが 言ってしまった時の、 あなたの表情です。 瀨尾さんの作品は、劇的に何かがあるとかはないけど、日常の中の人間の心の動きを丁寧にとらえていると感じます。 本当にありがとうございました。
3投稿者: ふみちゃん - 2019年に本屋大賞を受賞した作品で、面白いのはわかっていたが、せこい私は文庫化されるのを待っていた。 彼は、優子の父親になれたことに感謝していました。
5確かにみんな良い人たちばかりで みんな愛に溢れている から、こんな奇跡が起きたのだと思う。 ひとりの女の子にいろんな大人たちが血が繋がっていたり、長い時間だったり短い時間だったり、いろんな立場でありながら親として関わっていく様子を描いた作品なんですけど、書きながら「愛情を注がれることはすごく幸せなことなんですけど、愛情を注ぐ当てがあることはもっとはるかに幸せなんだ」ということを改めて感じました。
14