あきあきする。 あやしく=シク活用の形容詞「あやし」の連用形、不思議だ、妙だ あざれ合へ=ハ行四段動詞「あざれ合ふ」の已然形、ふざけ合う あざる=掛詞、「戯(あざ)る(ふざける)」と「鯘(あざ)る(魚肉などが腐る)」の二つの意味に掛けられている り=完了の助動詞「り」の終止形、接続はサ変なら未然形・四段なら已然形 身分の上中下にかかわらず全員が、すっかり酔っぱらって、たいそう妙なことに、(塩がきいていて、腐るはずのない)海のほとりで、ふざけ合って(腐った様子になって)いた。
船人 ふなびと もみな、子たかりてののしる。
陸路を馬に乗って旅立つ人の乗る馬の花を旅立つ方向へ向けて無事を祈り別れを告げたならわしから、送別の宴を意味する言葉として使われるようになった。 みやこ出でて君にあはむと来(こ)しものを来(こ)しかひもなく別れぬるかな となむありければ、帰る前(さき)の守のよめりける、 しろたへの波路を遠く行(ゆ)き交(か)ひてわれに似べきはたれならなくに こと人々のもありけれど、さかしきもなかるべし とかくいひて、前(さき)の守(かみ)、今のも、もろともに降(お)りて、今の主(あるじ)も、前(さき)のも、手取り交(かは)わして、酔(ゑ)ひ言(ごと)にこころよげなる言(こと)して、出で入りにけり。 そのよし、いささかにものに書きつく。
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